正中神経(せいちゅうしんけい)

道路や川の流れのように、身体の隅々まで通っている神経。
その神経の分布を一部分取り上げて、見てみます。
「神経ってこんなふうに走ってるんだ!!」って、きっと人体の神秘を感じるはずです。

今回は正中神経について見てみます。

正中神経は腕神経叢(わんしんけいそう)という脊髄から出た末梢神経が集まった所にある、
内側神経束という神経の束と外側神経束という神経の束が交わって作られる神経です。
腕神経叢で分岐するときも中心を通りますし。前腕(ぜんわん)を通る際にもほぼ正中を通る神経なので
「正中神経」の名前がついたのではないかと言われています。

上腕(じょうわん)の部分では太い動脈に沿って、上腕の内側を下降してゆきます。こんなふうに。

上腕の内側を通りながら肘まで下降します。

肘の前面(肘窩:ちゅうか)で前腕の正中に位置するようになります。

前腕では正中線にそって下降します。
正中神経は上腕から肘までは枝を出さず、前腕で筋肉に入る筋枝(きんし)や皮膚に分布する皮枝(ひし)を出します。

前腕では手関節を屈曲したり、前腕を内側に捻じるための筋肉に筋枝を出したあと、前腕の上部で枝分かれになった神経が、前腕にある指を曲げるための筋肉などに筋枝を出します。前腕の下部で手掌(しゅしょう)の母指側の皮膚に入る枝を出します。本幹は手根部(手首の付け根あたり)を通って手掌に達します。その際、正中神経は手根管(しゅこんかん)という靭帯のトンネルを通ります。

手掌で正中神経は親指を外に開いたり、曲げたりする筋肉に筋枝を送ります。ついで正中神経は母指・示指・中指および薬指の(橈側半)半分の掌側面に分布します。

今回は腋窩(えきか)から指先まで、ざっくり正中神経の走行を見てみました。

全身の末梢神経は脳や脊髄から遠い道のりを時に分かれたり、靭帯や筋肉や骨の間を通ったり、乗り越えながら目的地に接続します。

そんな真面目に働いてくれている神経をグリグリ押したり、強く引っ張ったりするのって、何だか可哀そうだと思いませんか…?なるべくやさしくしてあげるべきですよね…!

ところで、神経系にフォーカスしたやさしい身体のお手入れと言えばDNMです。
あんのん徒手療法室は最新の疼痛科学に基づき開発されたDNM(デルモ・ニューロ・モジュレーティング)という徒手療法を中心に痛みや痺れ改善のお手伝いをしています。

Dermo=皮膚、Neuro=神経系、Modulating=変化「皮膚に分布する皮神経から神経系を変化させるきっかけを与える」という意味があります。

DNMはカナダの理学療法士Diane Jacobs氏が開発した徒手療法です。あんのん徒手療法室では京都では初のDNM JAPAN認定セラピストが施術しています。

京都で慢性痛や痺れ、違和感に悩む方がおられましたら是非一度ご相談ください。

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